欲求と理性が秘策
★今回は、デザインアプローチについて★
商品には「買いたいもの」と「買うべきもの」がある。
揚げ物を食べるか、お豆腐を食べるか。
健康を考えて、食べるべきはお豆腐。
でも、気持ち的に食べたいものは揚げ物。
本当は、エナメル調真っ赤な靴を履きたいけれど、仕事にはブラウンやブラックなど落ち着いたカラーを選んだり。
あなたも似たような経験はありませんか?
私は、とくに食の面でこの葛藤から抜けられず、優柔不断になることが多いです。
(結局、買うべきものを取ることが多いですが買いたいものを選んだ時の方が気持ちがよいです)
このように買いたいものと買うべきものの葛藤は結構あるのではないでしょうか。
そして、お客さんの商品選びは、買いたいものと買うべきものとで変わってきます。
これから、どのように商品の選び方が変わって、買いたいもの・買うべきものをどういったデザインアプローチが効果的なのかについてお話させていただきますね。
〜商品選択はタイミングが重要〜
お客さんが買いたいものと買うべきもので迷ったとき、どのような場合に買いたいもこを選び、どんな場合に買うべきものを選ぶのでしょう?
これがわかれば、デザインを通したアプローチがやりやすくなります。
さて、まずは想像してみてください。
あなたがお菓子でも洋服でも、何かの購入で迷うときのことを。
そして、それをなぜ選んだのかを考えてみてください。
そこにヒントがあります。
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いかがでしょう?
ちょっと難しかったかもしれませんが、そこに答えがあるんです。
さて、答えを。
何がカギになるかというと、「タイミング」です。
商品を使うタイミングが商品選択のポイントとなります。
すぐに使う商品は、買いたいものを選ばれやすく、
時間をかけて使ったり、すぐには使わない商品は、買うべきものを選ばれやすくなります。
たとえば、すぐにその場で食べられるようなチョコバーや唐揚げ棒は、食べたいか食べるべきかになると、「食べたい」を基準にして選ばれます。
屋台や出店も、その部類が多いですね。
反対に、その場ですぐには食べないような野菜や魚、シリアルなどは「食べるべき」という考えを基準に選ばれます。
つまり、購入後すぐに味わえるものは、頭の中で考えることは「食べたいか食べたくないか」が中心にあり、
購入後すぐには味わうものでないものやすぐに味わえないもの(調理が必要など)は、頭の中で考えることが「食べるべきか食べるべきでないか」が中心にあるのです。
イメージにするとこのようなかんじ▼
これは、なにも食べ物だけというわけではありません。
食べ物以外の多くの商品に当てはまることです。
〜デザインづくりでこう活かす〜
では、ここまでの内容から、デザイン制作でどのようにアプローチしたらよいかについて考えていきましょう。
デザインを考えるまえに、まずは商品を分けましょう。
あなたが広告したり、お客さんに知らせたりしたい商品は、すぐに味わえるものですか?
それとも、時間を置いてから味わうものでしょうか?
どちらかを考えたあと、ここからデザインを考えましょう!
◆商品がすぐに味わえるものなら
・シズル感のある、解像度の高い画像を加える
・それを感じられる擬音語や擬態語で表現する
・食べ物なら◯◯味とか、◯◯風味とかを記載
・物なら、お試し後すぐに使えるとか、その場で交換とか、その場であなたに合うものを選びますとか、すぐやりたいことが叶うと訴える
(服なら試着後に着て帰れるとか、車なら契約後にそのまま乗って帰れるとか)
お客さんの「すぐにしたい」「今やってみたい」という気持ちに寄り添うことが大切です。
お客さんがその場でできる行動につなげるようなデザインに仕上げることを考えながら進めると、デザインで使う要素を決めやすいでしょう。
◆商品は、時間を置いて味わうものなら
・その効果やお客さんの声を載せる
(これをみてこんなことを学んだとか、こう変わったとか)
・健康アピール
・こんな時に使えるなど、場面を提案
お客さんが、するべき行動を起こした結果を想像させてあげられるものを散りばめましょう。
「◯◯するべきだ」と思う根の部分には、お客さんの目標や理想があるはずです。
あたなも、欲求を我慢して理性を優先させるのには、大きくも小さくも何か理由があるからですよね。
いかがでしょう。
デザインやターゲットについて検討を始める前に、あなたが売り出す商品はどんなものか。
これを考えた上で、デザインをつくっていきましょう!
PS.
ちなみに、スーパーで、野菜売り場が入り口付近に多く、ガム・飴やチョコパー、充電器などすぐに食べられるものが置いてあるのは、この考え方を一部利用されているようです。
たしかに、特にレジ付近にすぐに食べられたり使えたりするものがそこにあるとちょっとした拍子にサラッとお買い物カゴへ入れてしまう気がします。
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デザインを科学しつくりあげ、ムダになりそうなものへ新しい価値と売上を。
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この内容は、あくまで個人の経験や学習によるものですので、すぐに売り上げが上がる確実な方法などとは捉えず、こんな考え方や方法もあるという目で読んでいただけると幸いです。
抹本