裏ターゲットでデザインする
★今回は、デザイン制作でのターゲット設定について★
今回お話することは、気づいているようで、なんとなく逃しがちなこと。
今回の内容は、ちょっとマーケティングチックです。
〜ターゲットと裏ターゲット〜
「この商品を売りたいからこの商品のDMを作ってほしい」
こんな風に依頼を受けることがあると思います。
相手の方がお客さんである場合もあれば、社内の担当の方である場合も。
このようなとき、私はまずどのような人に買ってほしいと思っているのか相手が考えているターゲットをヒアリングします。
ただ、デザイン制作するときに考えるターゲットとは違うものです。
突然ですが、ターゲットは二つあると思います。
①商品そのものを使うお客さん
②商品を買うお客さん
①と②が同じ場合もあれば、違う場所もあります。
よくありがちなのが、①と②は同じだと考えてしまい、売れるチャンスが商品を素通りしてしまうこと。
私は、①をターゲット、②を裏ターゲットと呼んでいます。
(目標と裏目標のようでなんとなくカッコいい気がして個人的に呼んでいるだけですw)
何をお伝えしたいかというと、デザイン制作では裏ターゲットに向けたものを作ル方が売上につながるということです。
説明がまどろっこしくなっていましたら、申し訳ないです。
これから噛み砕いていきますので、もう少しお付き合いいただけると嬉しいです。
〜裏ターゲットが売上を上げる〜
さて、裏ターゲットに絞って話を進めていきます。
商品購入には以下のような場合があります。
商品を使う人は、もともと考えていたターゲット層であっても、それを買う人(ターゲットに商品が渡る間)は違うこともある。
商品を購入する人とそれを実際に使う人は違うこともあるということです。
先ほどの①②で表すと、商品を使う人が①のターゲットにあたり、商品を買う人が②の裏ターゲットにあたります。
商品を使ってほしいけれど、使われるためにはまず購入されることが前提にありますね。
つまり、買ってもらわないことに何も始まりません。
評価さえも得られません。
素晴らしい想いから企画し完成された商品であっても、購入してもらえなければ意味をなしてくれませんね。
だからこそ(特に買う人と使う人が違う場合は)どのような人が買いそうかを把握し、その人に興味をもってもらえそうなデザインをつくる必要があるのです。
〜裏ターゲットの狙い方とは〜
どのように裏ターゲットを見つけたらいいのか。
それについては、これから例えでひとつかんたんにあるお店のAさんについてお伝えしていきますね。
(このAさんのお話は現実の話をもととしたフィクションです)
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Aさんは、歩きやすくて疲れにくい防臭効果などポジティブな特徴をたさん持つ男性用のビジネス靴下を完成させることができました。
ただ、Aさんがこの靴下を男性ビジネスマンをターゲットとして販売しますが、一向に売れません。
たしかに、とてもよい履き心地で使い勝手もよいものです。しかし、売れないのです。
その理由は明らかでした。なぜなら、それだけの特徴を持たせるために原材料費がかさんでおり、利益を出せる販売となると一足あたり4890円にもなったからです。
靴下一足が4980円。
どれほどよいものだとわかっていても、気軽に買えるものではありませんね。
正直、自分用に買う靴下は、どれほど履き心地がよく使い勝手がよいものでもやはり消耗品ですし、安くてもある程度しっかりしていて問題なく使えるのであればそちらを選ぶ方が多いはずです。
ここで、Aさんは考え方を変えます。
使ってもらう人は男性ビジネスマンですが、この靴下にお金を払ってくれる人はほかにいないか?
でてきた答えは、男性にプレゼントを考える女性でした。
それから男性は、男性へのプレゼント用の靴下として販売を始めます。
もちろんDMやPOPデザインを添えて。
すると、しばらくして注文が殺到し、品薄になるほどにまで売れるようになりました。
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このお話から、なんとなくターゲットと裏ターゲットがどのようなものか感じていただけたでしょうか?
この話の中では、ターゲットは、Aさんが最初に販売をはじめたターゲットの男性ビジネスマンです。
そして、裏ターゲットは、男性へのプレゼントを考える女性です。
このように、使う人ではなく、買う人に寄せて考えてみましょう。
もちろん、使う人も買う人も同じ場合もあると思いますが、
まずは
「ほかに買う人がいる市場はないか」
を考えてみてください。
そして、あなたが提案できる立場にいらっしゃるなら、ぜひクライアントや担当者に、デザインは裏ターゲットに向けるということを提案し、ぜひあなたのデザインで売り上げをあげてください!
そのようにして売れ残りや在庫のように無駄となるものが少しでも減ることができれば嬉しいなと思います。
〜まとめ〜
・ターゲットは、2種類ある。
・買う人と使う人は違う。
→買う人が興味をもつようなデザインにする
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デザインを科学しつくりあげ、ムダになりそうなものへ新しい価値と売上を。
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この内容は、あくまで個人の経験や学習によるものですので、すぐに売り上げが上がる確実な方法などとは捉えず、こんな考え方や方法もあるという目で読んでいただけると幸いです。
抹本