選択できない現象がある


★今回は、選択肢のお話★

選択肢の数は、ときには売上に悪影響を及ぼすことがあります。


〜多い選択肢は正義?〜

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ここ数日、国内ですが南の方の島に行っていました。

それで、お土産を何にしようかと選んでいるときのこと。

広いお店に入ったのでたくさんのお土産がありました。

 


かわいいものやスタイリッシュなパッケージ、パッケージはシンプルでも中のお菓子にキュンとくるものなどなど...

本当にたくさんお土産がありました。

 


ちなみに、あとで「こっちにすればよかったー」と悔やまれることが嫌なので、私は結構全ての商品を一度ぐるっと見て回りたい派。

 


そして、一つの商品でもいくつか味や形の種類があるとものすごく悩んでしまう性格です。

 

 

 

ただ、恥ずかしながら、たくさんありすぎると見て回るだけで、「楽しさ」が「疲れ」に変わってしまいました。

 

 

 

お土産を喜んでもらいたい気持ちの反面、選択肢の多さに、最終的には「もう、いい感じのものなら何でもいいから誰か選んでくれたらいいのに」というような気持ちになりそうになりました。

(もちろん実際は自分でしっかり吟味しましたよ)

 

 

 

選ぶことは簡単です。

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2つのうちどちらかを選ぶのはほとんどの場合で簡単ですよね。

3つや5つまでなら何とか好みで選びやすい。

 


しかし、15も20もの中から選び抜くのは結構大変です。

 

 

 

「こんなものがいいな」とイメージが自分の中でない時なら、なおさら大変ですよね。

 


選択肢があることはよいのですが、多すぎるとお客さんの選びたい・選ぼうという気持ちを欠いてしまいかねません。

 

 

 

実際に、人は選択肢が20のように多すぎる場合と5つのように比較的少ない場合では、選択肢が5つの方が商品を選ばれるという実験結果もあります。

 

 

 

同時に、20もの選択肢の場合は、そもそも商品を選び抜いて購入まで至る人が少ない...

 


つまり、選択肢の多さは、ときには売上に大きな影響を与えてしまうということになります。

 


選択肢は、ある程度あることはよくても、多すぎるとお客さんのためにもお店のためにもならなくなることもあるのです。

 

 

さて、このような時にデザインで何かできることがあるでしょうか...

 


デザインによってお客さんにより心地よく選んでもらえる方法。

 


ちゃんとあります。

 

 

 

〜選択肢を助けるデザインとは〜

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ここまでお伝えしたように、人は選択肢をたくさん与えられすぎると選ぶ気持ちを欠いてしまいます。

 


そこでここからは、選択肢が多くても選んでもらいやすくなったり、選ぶ気分をなくさない工夫をお伝えしますね。

 

 

まずは人の記憶や選択のお話です。

人の記憶では、最大で同時に覚えられるのは7つだとされています。

(最近では5つともいわれています)

 


また、3つの場合は選びやすいですが、商品があまりにも違うものだと

 


例えば通販のハンドバッグです。

赤・青・緑の3色展開よりもグレーやこげ茶のような少し微妙に違う混ざった5色展開の方が選ばれやすいです。

 


この理由はいくつかありますが、3色だと好みがはっきり分かれ欲しい色がなければそっぽを向かれやすいからです。

(誤解を恐れずに強い表現をするなら、見限られるからです)

 


そこで5色展開にすることで「私ならこれからあれかな〜」と悩んでもらいやすくなります。


悩めば自然と欲しい気持ちも生まれやすいです。

 


※ただ、この3つというのはモノによっても変わってきて一概には言えないので、選択肢を3つや3つより少なくする場合は、

一度「自分だったら...」と考えたり、他の人に意見を求めることをおすすめします。

 

 

つまり、選択肢が多い場合、デザインでは選択肢を最大で7つ(できれば3つより多く)に見せられるようなものであればお客さんの選びたい気持ちを欠きにくくなるということですね。


ポイントは、多くても選択肢を7つにすること。

 

 

ポイントを踏まえて考えると、今回のお土産では例えば、

こんな時にはこのお土産がおすすめといった具合にその人の用途に合わせて選択を促せるチラシやポスターがおすすめです。

 

 

ここで重要なのが「こんな時は」を7つ(または5つ)にすること。

 


数あるお土産を選ぶために、入り口となる選択肢を絞りましょう。


◆お土産を渡す相手の選択肢◆

・会社の先輩や同僚に配るお土産なら

・大切な人に心を込めて渡したい時は

・自分に向けて渡すなら

・出張で来ての家族へお土産なら

・低価格で抑えたい時は

 


◆カテゴリーの選択肢◆

・クッキーなら

・ゼリーなら

・ちょっとした豪華なお土産なら

・雑貨系なら

・季節感じるものなら

 


などなど...

▼イメージはこのようなかんじです。

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1年以上前ですが居酒屋さんのメニューで実際に制作させていただいたものです。

著作権の関係もあるのでロゴや価格はモザイク処理をさせていただいています)

 

ほかには

これをあみだくじのように質問に「Yes」「No」で進んでいってお土産の系統を絞っていく方法もエンタメ性があってお客さんに楽しんでもらえるのでおすすめです。

 


これは、選択肢を絞るということ以外で伝える情報を固めるという技でも使えます。

 


ただ、ここでお話するとすごく長くなってしまうので、それについては次回お話させていただこうと思います。

 

最後に、疑問点や感想などありましたら、どうぞお気軽にコメントから教えてください。

お時間はいただくかもしれませんがお返事させていただきます。

 

〜まとめ〜

選択肢は最大7つに絞るのが理想的。

5つならより◎

 

 

 

✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎

デザインを科学してつくる→

ムダになりそうなものへ新しい価値と売上を

 

 


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この内容は、あくまで個人の経験や学習によるものですので、すぐに売り上げが上がる確実な方法などとは捉えず、こんな考え方や方法もあるという目で読んでいただけると幸いです。

 

 

 

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