大を小に見せる色彩戦略


★今回は、色と面積のお話★


あなたは、色をどのように選んでいますか?

狭い範囲(面積)も色によって

より大きくみせたり

より小さくみせたりできます。

 

 

デザインを組み立てるとき

その面積のサイズに困ったら

ぜひ雰囲気や印象に加えてこれからお話する内容も検討事項に入れてみてください。

 

 

〜色で変わる面積〜

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あなたもすでにご存知かと思いますが

色には膨張色と収縮色があります。


ですが、一度確認を含めて説明させてもらえたらと思います。

 


膨張色とは...

他の色と比べて、同じサイズでも

大きく見えたり広がって見えたり

膨張した錯覚を引き起こす色のことです。


色の特徴としては

主に暖色系の色で明度が高いということ。

 

 

収縮色とは...

他の色と比べて、同じサイズでも

小さく見えたり狭まって見えたり

収縮したような錯覚を引き起こす色のことです。

 


色の特徴としては

主に寒色系の色で明度が低いということ。


収縮色は、使うと締まって見えるともいわれます。

よくファッションで黒は締まって見えるというのはこれと似た感覚です。

 

 

◆膨張色の代表的な色

赤、黄色、ピンク、白


◆収縮色の代表的な色

青、紺、黒

 


膨張色は明るい薄色だと

覚えておけば思い出しやすいでしょう。

 


反対に収縮色は暗くて

濃色だと覚えておくとわかりやすいかと思います。

 

 

〜膨張と収縮をうまく使う〜

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膨張色と収縮色についてお分かりいただいたところで、ここからはどんなときにこの特徴が使えるのかについて。

 

 

どんなときか?

やはり面積に関わる壁にぶち当たったときがおすすめです。

 


例えば、デザインする面積(範囲)が小さいけれど、できれば少し大きく見せたいとき。

または、その反対の場合です。

 


小さなステッカーをデザインしなければならないけれど、

少しでも目立つように大きく見せたいとか、

少しでもステッカーに載せる商品の写真をドーンと大きく感じてもらいたいとか。

そんな時に、膨張色を使って少しは全体的なサイズを大きく見せることができたり。

 

 

 

デザインする範囲は大きいけれど、どうしても掲載する写真の容量が小さくて写真を大きくできない...

そんな時に収縮色を使うと少しはデザイン全体のサイズを抑えて見せることができたり。

 


人物写真の外枠として膨張色を使って、その人物が大きく見せる効果を使うなど。

このような色の方法は、実ははるか昔の戦国時代でも使われていたと言われています。


武田信玄です。

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武田信玄は、膨張色をうまく使って戦いを有利な方向に進めた武将でもあります。

戦いで使う武具や馬具などさまざまなものを朱色に塗り、軍全体を赤い朱色に見えるようにしました。

 


その目的は、敵と味方の判別もありましたが、威嚇も考えてのことだったそうです。

 


膨張色と収縮色で考えると

赤い朱色は、膨張色。

膨張色であるため、赤い軍団は団員が集まって並べば、より大きく見えるます。

 


大きく見せることで、威圧感を出すこともできますよね。

また、距離によっては人数も多くみえたかもしれません。

 


このように戦国時代からも色の効果は使われてきました。

 


赤い色のほかにも

戦国時代では白色や黄色などの色彩を活用した戦略もあったようです。

 

 

また、収縮色として代表的な黒や紺は、夜に目立たず気づかれにくくするためにという戦略で使われた可能性もあるのではないかとも言われています。

 

 

 

商品やデザイン範囲を大きくみせたり、小さくみせたり。

 

 

最後に、あなたがデザインしている中で、膨張色と収縮色の活用がうまくいったぞ!ということなどぜひコメントで教えてください。

 

 

色彩戦略によって商品の見せ方をコントロールしていきましょう!

 

 


〜まとめ〜

・色には膨張色と収縮色がある

・膨張色には、暖色系で明度が高い(明るい)色が多い

・収縮色には、寒色系で明度が低い(暗い)色が多い

 

 

 

 

 

 

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この内容は、あくまで個人の経験や学習によるものですので、すぐに売り上げが上がる確実な方法などとは捉えず、こんな考え方や方法もあるという目で読んでいただけると幸いです。

 

 

 

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