パッケージにはサラダが役立つ

★今回の内容はパッケージと色★

 


昨日のことです。

少し仕事の終わりが遅くなって電車で帰っているときのこと。

 


いつものように同じ号車に乗って立っていると女性が入ってきました。

 


その女性は、車内に入るやいなやスナック菓子の口をぐわっと開けて

中からお菓子をひとつ口に運んでもぐもぐ。

 


私もお昼ご飯から結構時間が経っていたこともあってなんとも美味しそうに感じられました。

 


きっと遅い時間だから、お腹が空いてどうしようもなかったんだろうなと思いましたね。

 

 

 

ただ、もう一つ思ったことがありました。

 

 

 

それは、そのお菓子のパッケージ。

どのようなデザインだろうか...ということでした。

 

 

 

お腹が空いている状態で、その女性は、商品を選ぶときどのような見た目(パッケージに)に惹かれて購入する選択に至ったのかかが気になりました。

 


いろいろなお菓子が並ぶ陳列棚の中で、そのパッケージの何が女性の気持ちにフィットしたのかなとすごく知りたくなりました。

 

 

 

おもしろ半分でちょっとだけお菓子のパッケージをネットで調べてみると、すぐに発見できました。(便利な世の中です)

 


パッケージは、メーカーの著作権の問題もありそうなので、写真を載せずに言葉で、できるだけお伝えしますね。

 


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パッケージは黄緑色がベース。

緑色に近い黄緑のベタ塗りが背景です。

 


黄緑色を背景に、赤・黄色の文字やアイコンのような丸型があり、黒い文字で商品名や味・特徴がサラッと書かれていました。

ちなみに、ほとんどの文字は白いフチ付き。

文字は黒文字で書かれたものが多い印象です。

 

 

 

また、一部、白く塗りつぶされた小さな枠の中には、緑色で文字が書かれている部分もありました。

 

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さて、どうでしょう?

少しでも想像していただけたら嬉しいです。

 


緑色は中間色です。

賛否両論ありますが、緑色は食欲を減退させる効果もあると言われています。

 


食欲を増進させる効果的な色としていわれているのは、赤や黄色、オレンジなどの暖色系のものが挙げられます。

 


しかし、強い暖色系(特に赤系の色)ばかりだと、色の主張が強すぎて、胸がむかむかするような、お腹いっぱいのような感じを与えやすいとも言われています。

 


そこで、その強い色を抑えつつも暖色系の力を引き出すために緑色が使われることがあります。

 


よく考えてみると、お店で提供されるサラダは赤やオレンジ色の野菜ばかりではないですね。

 


必ずといっていいほど葉野菜が添えられていたり、キャベツやレタスが混ざっているように思います。

 


そして、その葉野菜は緑色のものが多いですよね。

 


今回、ご紹介したお菓子のパッケージのベースは黄緑色でした。

 


しかし、添えられたキャッチコピーやマークでは暖色系の色使われていました。

背景が黄緑色なので、その暖色系の色が強すぎず程よい主張につながっていたようです。

 

 

 

そして、文字の多くは黒色だったので、赤や黄色の暖色系は飾られるといった具合で、

暖色系の色で書かれた文字数は、そんなに多くはない分、その色たちの魅力が引き立ったともいてそうです。

 

 

 

このパッケージを改めてみると、サラダと似ていると感じました。

 


トマトやパプリカが、レタスに添えられているようなサラダです。

 

 

暖色系主張を和らげながら魅力的に映してくれる緑色。

 

もちろん、暖色系の色と緑色の組み合わせにはバランスが大切です。

 

暖色の中心となる赤と黄緑は補色関係(反対色)にあるので、あまりに反発し合うような割合で組み合わせてしまうとそれを見た相手に緊張やストレスを与えてしまうからです。

 

そうなれば、商品へあまりよくないイメージにもつながるので、暖色系の色と緑色や黄緑色の組み合わせでは、割合にできるだけ差をつけることをおすすめします。

 


いろいろ調べてみると緑色のパワーを知ることができました。

 

今度、食欲を増進させるデザインを作るときには、私は、サラダを思い浮かべながら考えてみようかなと思った夜でした。

 

PS.

美味しそうに見えるものにはやっぱり緑がありました。

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美味しそうな断面も、緑があればより具材の色が引き立ちます。

 

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ほんのり赤みのある豚肉ロースト。

パセリとハーブで豚肉が引き締まって見えます。

 

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ローストビーフ丼だって、ネギがなければ、ここまで赤身を美味しそうに感じられなかったでしょう。

 

ランチで撮った写真を探してみると意外と緑のパワーを感じることができました。

 


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デザインを科学しつくりあげ、ムダになりそうなものへ新しい価値と売上を。

 

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この内容は、あくまで個人の経験によるものですので、売り上げなどすぐに効果の出る確実な方法などとは捉えないよう、あらかじめご了承ください。

 

 

 

 

 

 


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