②書体で行動を変えられる
前回、シンプルで読みやすい書体と複雑で読みにくい書体のお話しをさせていただきました。
〜〜〜〜前回の内容のまとめ〜〜〜〜
◆シンプルで読みやすい書体は、
読み手へ簡単な印象を与え、行動を促しやすい
反対に
◆複雑で読みにくい書体は、
その説明や商品に対して、より品質の高いものだという印象を与えられることができる。
しかし、その反面では
文章が長かったり、読みにくさが際立ったりすると
読み手の読む気力を奪いかねない。
つまり、最後まで読んでもらえなくなる可能性もあるので注意が必要だ
ということをお伝えしました。
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今回は書体のお話のつづきで、
覚えてもらいやすい書体について書いていこうと思います。
読み手に覚えてもらうためには、印象深いキャッチコピーや文章を練ることを主に考える方も多いのではないでしょうか。
私もそう考えているひとりでした。
見せ方も大切ですが、覚えてもらうためには、相手の頭の中に印象づける必要がある。
そして、そのために重要なものは内容だ。
とずっと思っていました。
もちろん、それは間違いではないと思っています。
しかし、それとは別に"見た目"という観点からのアプローチもできるのです。
ここでお伝えする見た目のアプローチとは、文字の形のことです。
フォントスタイルと呼ばれるもののことです。
フォントスタイルは、たくさん存在しています。
そして、それは表す内容をただ単におしゃれな雰囲気を作ったり、キリッと見せたりするだけでなく、
読み手にとって覚えやすいかどうかにも関わってくるのです。
まず、その前に簡単に覚えてもらうことについて簡単に説明させてください。
あなたは、何かを覚えるときどのように覚えようとしますか?
語呂で覚えたり、紙に繰り返し書いたり。。。
私は、そのもののが印象に残るように関連のあるものを連想して覚えることが多いです。
覚え方は、人それぞれ違いますよね。
ただ、覚えるためにしていることは共通しています。
何が同じかというと、頭を使っていることです。
覚えるために、必ず頭を働かせていますね。
ということは、覚えてもらうためには、読み手に頭を使って読んでもらうということが必要になります。
では、頭を使うとは、文字スタイルで考えると、どのような文字の形であれば頭を使って読みそうですか?
シンプルなゴシック体?
なめらかで見慣れている明朝体?
解読が少し難しく読みにくい書体?
簡単な書体や普段見慣れているものは読みやすく、サラッと読んでしまいますよね。
あまり頭を使いません。
一方で、あまり出会ったことのない書体や、少し難しくて読みにくい書体の方が、何の文字が書いているのかと考えて読みます。
つまり、少し読みづらい書体を使えば、読み手により覚えてもらいやすいように仕掛けることができるのです。
この内容は、ある大学で調査された結果ですので、信用できる内容です。
ただ、前回の内容にも、書かせていただいたように、読みにくい文字は読み手の頭を働かせるとともに読む気力を失わせる可能性もあります。
読む気力をなくしてしまうと、どんなによいキャッチコピーや商品の説明文を作っても、意味のないものになってしまいます。
読んでもらえなければ意味がありませんよね。
したがって、読みにくい文字で書くものは、重要なキャッチコピーや電話番号など、必ず覚えてもらいたい短い内容にだけ使うように限ることがおすすめです。
そして、あまり覚えてもらう必要のないような事柄や少し長い文章は、
読みやすい文字で書くと比較的読んでもらいやすくなるでしょう。
デザインは、全体的なものも重要ですが、
覚えやすさを考慮した文字の見た目にもぜひ気を配ってみてくださいね。
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デザインを科学して、ムダになりそうなものへ新しい価値や売上を。
この内容は、あくまで脳科学の視点によるものですので、すぐに効果の出る確実な方法などとは捉えないようお願いいたします。
抹本