女性と男性どっちの顔がいい?
ポスターやパンフレット、webページなどではよく人の顔が使われています。
前回のブログで、人の顔・表情が見た人の印象を左右するということを書かせていただきました。
ただ、人の顔には性別がありますよね。
男性の表情と女性の表情がありますね。
ここで、疑問!
顔から受ける印象は、同じ人間でも男女でかわるものなのか?
じつは、相手に与える印象が変わるのです。
どういうことか、それは、よりよい印象を与えるためには、どちらの顔の方がいいのかということ。
人の顔や表情は、男性の表情に比べて女性の表情の方がよい印象を与えると言われています。
よい印象というより、安心感を与えると言った方がいいかもしれません。
理由は、人は、女性の写真を見るだけで不安な気持ちが減るからです。
特に男性はそうなのだそう。
つぎ電車に乗ったときは、電車の中に張り巡らされているポスターの写真をぜひ見てみてください。
きっと男性より女性の写真の方が多いはずです。
私の交通手段は歩きと電車が主なのですが、今日、帰宅する電車内のポスターはみたものだけでも、約9割は女性の写真が使われていました。
男性の写真があっても、女性とのツーショットになっているなど、やっぱり女性の写真は、とくに多く使われているなあと感じましたね。
女性の写真が使われているポスターは、とくに金融商品のものに多いはずです。
その中でも、ローンを組むといった内容のポスターやパンフレットには女性がとくに多いはず。
ローンは、
「ローン=お金貸し」
という、どちらかというと一般的にマイナスイメージが強いだけに、女性の表情が添えられていることが多いのです。
女性の写真を使うことで、そのイメージをより好意的に思ってもらえるようにしているんですね。
ちなみに、女性の写真で好意的なイメージをつけるということは全然悪いことではないと思います。
よりいいイメージを持ってもらえることで、きっとさまざまなよい機会も生まれますよね。
こんな感じで、なんとなく日々出会っているものも、さまざまな工夫がされています。
そのような工夫に気づかないだけで、実は毎日出会うものは、テクニックや工夫だらけなんです。
私も気付いていないことがたくさんありますし、やっぱりいつも通るルートは同じ景色ですし、それをみて同じことを思ったり考えたりしています。
よく言えば、習慣ですね。
悪く言えば、頭が怠けている。。。
気付いていないだけで、実は、歩く道・いく道が工夫の宝庫なんです。
そう考えると、毎日取りこぼしなく、全てをバケツに入れて、それがとろけて忘れてしまうことのないように保存しておきたいですね。
毎日その工夫たちを捕まえていきたいですね!
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デザインを科学しつくりあげ、ムダになりそうなものへ新しい価値と売上を。
この内容は、あくまで脳科学の視点によるものですので、すぐに効果の出る確実な方法などとは捉えないようお願いいたします。
抹本
人をデザインで使う
人の顔や表情はデザインとして使える。
前回はこれについてわかりました。
顔・表情のことで、わかったことがこちらのふたつ。
◆人のコミュニケーションでは、表情が印象を強く左右する。
◆人は顔の認知処理が生まれつき早く、顔があるとそこに注意をはらいやすい。
人は人のことをずーっと考えて、感じてきたので人のことにとくに敏感なんでしょうね。
人の顔と表情をデザインで利用できそうだということまでわかりました。
では、次はその使い方。
具体的にどうすればよいのでしょう?
ここで、もう一つ過去に行われた実験のお話しをさせていただこうと思います。
その実験は、喜びや怒りを表す表情への認知が、人が「これは喜んでる顔だ」とか「この顔は怒っている」と意識できるまでの間も速いということを証明するもの。
実験では、被験者が意識できるほどまでにはわからない程度の長さで素早く幸福の表情と怒りの表情をみせ、そのあと全く関係のない図形をみせました。
その結果、図形を見せられる前に怒りの表情を見せられた人は、図形に対する好印象度が下がったそうです。
これによって、
①人は表情を意識でわかるよりもすばやく認知して(潜在意識で認知)いること
②怒りなどの印象の悪い表情が、モノに与える印象をマイナスにすること
がわかります。
「表情は人の注目を集めやすく、すばやく認知され、表情の内容はモノの印象に大きく影響する」
このことを利用してポスターを作るなら、やはり人の表情を表すものを入れるとよいということになりますね。
ありきたりではありますが、人の表情の写真やそれを表すイラストなど。
デザインを見た人によいイメージを与えたいのなら、表情は明るく楽しそうなものにする必要があります。
また、どんなイメージを与えたいかに関係なく、ただ相手にはやく認知してもらいたいときや分かりやすく伝えたいときも"表情"を使うのがおすすめです。
私たちの人の顔への認知が特殊で、とくに早く行われるからです。
それによって、人の表情があれば注目されやすくて気づいてもらいやすいのです。
つまり、人の表情を使うと分かりやすくもなるということになりますね。
エレベーターの「開」と「閉」のボタンを顔のイラストに変えたところ、ボタンの押し間違えが減ったという例もあります。
ちょっと説明が長くて、分かりにくい内容になってしまったかもしれませんが、人の顔と表情の効果について少しでもお分かりいただけたでしょうか?
人の顔や表情の効果を使って、よりよい印象で内容をみてもらったり、注目してもらいやすいようにしたり。
工夫すれば、その可能性を広げて使えそうです。
SNSの投稿などでも、いいねを集めやすいかもしれません。
使い方はあなた次第。
せっかくなので、反応をみつつ、研究しつつ、楽しみながらよい方向へ利用していきましょう!
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この内容は、あくまで脳科学の視点によるものですので、すぐに効果の出る確実な方法などとは捉えないようお願いいたします。
抹本
人の表情と顔はデザインに利用できるか?
人と話をするとき、話の内容よりも相手の反応が気になった、今日このごろです。
直接話しているとき、話の内容と声のトーン、他にも表情から相手の気持ちを感じとるものですよね。
私は、結構気にしてしまうタイプで、話す内容がいいものであって、何も悪い内容のない会話でも、相手の反応がなんとなくいつもと違うと気になります。
なんとなくなのですが、気になるんですよね。
気になる度合いは、人それぞれですが、少しでも気になった経験はないでしょうか?
明らかな理由は言えないけれど、なんだか気になる。。。
そこで思ったんです。
この、気になるという気持ちもデザインづくりで使えないだろうか?
もちろん、デザインで使う"気になる"の気持ちは、「なんか、モヤモヤする、イヤだな」といったマイナスのものでなく、プラスの気持ちです。
調べるとやはり、脳科学との関係もありました!
うまく利用する方法を考えていくためには、まず、脳科学のことから理解が必要です。
それに関する仕組みを理解すれば、より有効的にデザインづくりで役立てられると思うのです。
脳科学。
ここではニューロマーケティングとも呼ばれますが、人の表情は、相手に抱く好意へ影響するということが実験で証明されています。
しかも、人種や文化の違いとは関係ありません。
人と人の間で行われるコミュニケーションでは、会話の内容、声のトーン、表情がそれぞれ人に好意を与えます。
そして、その度合いは、会話内容と声のトーンと表情とそれぞれ異なります。
ある実験で、コミュニケーションをとるときに聞き手が受ける好意度について調べられました。
調べると、会話の内容・声のトーン・表情のうち、聞き手に与える好意度は
内容:7%
声のトーン:38%
表情:55%
でした。
この結果から、表情が好意度に与える影響はとても大きなものだと言われています。
かんたんな言葉でいうと、コミュニケーションでは表情が一番重要になるということになります。
コミュニケーションでは、内容や声のトーンより、その顔の様子が相手の心に一番響くということ。
コミュニケーションで相手に与える印象を大きく左右するものは、表情だということになりますよね。
加えて、人の顔は、潜在意識の中でもより認識されやすいものだとされています。
人が顔を認知するときに行われる処理はとくに早いのですが、これは脳の中に顔の処理をする部分があるためです。
人は生まれつき、顔に対して認知処理がとくに早いので、そちらに注意が向きやすいのです。
したがって、表情をデザインでうまく使えば、デザインを通したコミュニケーションの受け手は、好意的にメッセージを受け取ってくれそうです。
まとめると、
◆人のコミュニケーションでは、表情が印象を強く左右する。
◆人は顔の認知処理が生まれつき早く、顔があるとそこに注意をはらいやすい。
ということがわかりました。
次回はこれを利用したデザインづくりを考えていきたいと思います。
今回も、最後まで読んでくださってありがとうございました。
次回も、少しでもお役に立てる情報でありつつ楽しんで読んでいただけたらなと思います。
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抹本
視点を変える、2ステップ
GWが終わりました。
お休みは、とくにあっという間に過ぎ去っていきますね。
長くて10日の連休。
長いお休みだった方も明日からは少しずつお仕事の感覚を慣らしていくことになると思います。
そこで慣らすの一環として、今回は、視点の変え方について簡単なエクササイズの方法についてお話ささていだこうと思います。
「視点を変えなさい」といわれて、自分の中の考え方のどこをどう変えたらいいのかわからないという方もいらっしゃると思います。
私は、なんとなく考え方を変えたらいいのかなとか、
きっと普通だといわれることを普通じゃない方から考えればいいんだと思ってきました。
しかし、それは結構難しいことで、常に変えるのも体力が必要です。
考え続けたらいいということもわかっていますが、私は恥ずかしながら、ものすごく意識しないと変えられないタチで
結局、普通にいつも通りの思考と見方で考えてしまいます。
でも、ずっとそのままではやはり自分の周りの景色は変わりませんし、変わらなければ、目標にも近づけません。
だから導入しやすい方法はないかと思って探していました。
そして探していたところ、出会えたものがこの2ステップになります。
ちょっともう時期はずれではありますが、桜を例にしていきますね。
一般的な桜のイメージは、
桜=桜のピンク色の花
というもの。
桜といえば、"花" です。
メディアでも私たちの会話の中でもいつも取り上げられる内容は"花"や"花のつぼみ"のことです。
お花見シーズンは、花やつぼみのことばかりをあちらこちらで聞きますので、その気がなくても自然と桜の花に目がいくもの。
しかし、視点を変えるためには、その"いつも"のメガネを外してみなければいけません。
その第一歩として、いつも注目しているもののヨコのモノを見る、または考えることに注目してみてください。
今回の桜なら、桜の葉に視点を移してみるんです。
桜のイメージは花
=桜の花のヨコ
=桜の葉
といった具合です。
【ステップ1】
そのモノ・コトの一般的な内容を思い出す
【ステップ2】
ステップ1で思い出した"一般的な内容"のひとつヨコを考える
他には、
服のイメージは布や生地
=生地のヨコ
=生地と生地をつなぐ糸
ボトルのイメージは容器
=液体を入れる容器のヨコ
=ラベル、凹凸、フタ
このようなかんじで2ステップを試してみてください。
私の表現や説明がうまくなくてイメージが湧きにくかったら申し訳ないのですが、
物事の"よく考えられること"の"少しヨコ"に視点をずらしてみることがポイントです。
これをやったとしても、ほとんどのモノ・コトは直接的な意味をもつもの(視点を変えたことによる新たな商品開発などのネタ)にはなりにくいかもしれません。
しかし、このように一般的なイメージを連想したうえで、少しヨコに視点を変えてみると視野を広げることができます。
加えて、いつもはそれを45度の角度からしか見ていなかったものを90度や120度の角度からもみることができるようになるので
今よりもモノ・コトを立体的に捉えて、視野を広げていくための一役となれるでしょう。
その練習をしていけば、いくつかの、視点へ自然と目を向けられるようになり、意味をもつ有力な力になる種となるはずです。
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やる気を目覚めさせる方法
私は、最近とくによく疲れます。
そして、悩まされます。
疲れたときや、体が重いときなど
やりたいことやしなければならないことはあるけれど、やる気がでない。
面倒だという気持ちと疲れた〜という気持ちが混じっていて
どうしても、ダラ〜っと過ごしたくて仕方ないときがあります。
とくに最近は、季節の変わり目のせいか、そんなことが増えてきました。
そんなときの対策として、数年前にある先輩から
気持ちと行動を切り離せば楽になると言われたことを思い出しました。
気持ちは波打って変動しても、行動を一定にと。
ホルモンバランスに敏感な女性ならとくに、行動するために効く方法だと。
しばらく、私はその方法を試しながらやる気がでないときを切り抜けていました。
しかし、気持ちと行動を別にすることは結局気持ちに負担をかけてしまうことがわかり、あまり長く続けることができませんでした。
そんななかで、気持ちを"やる"へもっていくためにひとつみつけた方法があります。
みつけたというよりも、この方法も人から教えていただいたものです。
この方法によって、きっとやる気0から20くらいにはなるんじゃないかと思います。
そして、そのやる気20で、やるべきことに手をつけると自然と進めることができてしまいます。
それは、すべきことを終えたときや達成したときの自分の気持ちを想像するという方法です。
例えば、すべきことがある報告書を読むということであるなら
報告書を読み終わって、スッキリとした自分の気持ちを想像するのです。
仕事以外でも、例えば、例えば毎日ランニングすると決めていて、それを習慣にするために続けて4日目。
なんとなく、おっくうだ。
ランニングのために着替えるのは面倒だし、そもそも走って疲れることはめに見えています。
そんなときは、ランニングを終えたあとの達成感や充実感を想像してください。
面倒だという気持ちより、すべきことをやり終えたときに得られる気持ちを広く大きくもでるようにすることがポイント。
どんな気持ちになれるでしょうか?
効果は人にもよるかと思いますが、私はこれで私は今のところ
あまり乗り気のでないときも、無理をしない程度に行動ができています。
ちょっとしたことですが、ぜひお試しください。
そして、もし、他によいアイデアがあればぜひ教えていただけると嬉しいです!
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②書体で行動を変えられる
前回、シンプルで読みやすい書体と複雑で読みにくい書体のお話しをさせていただきました。
〜〜〜〜前回の内容のまとめ〜〜〜〜
◆シンプルで読みやすい書体は、
読み手へ簡単な印象を与え、行動を促しやすい
反対に
◆複雑で読みにくい書体は、
その説明や商品に対して、より品質の高いものだという印象を与えられることができる。
しかし、その反面では
文章が長かったり、読みにくさが際立ったりすると
読み手の読む気力を奪いかねない。
つまり、最後まで読んでもらえなくなる可能性もあるので注意が必要だ
ということをお伝えしました。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
今回は書体のお話のつづきで、
覚えてもらいやすい書体について書いていこうと思います。
読み手に覚えてもらうためには、印象深いキャッチコピーや文章を練ることを主に考える方も多いのではないでしょうか。
私もそう考えているひとりでした。
見せ方も大切ですが、覚えてもらうためには、相手の頭の中に印象づける必要がある。
そして、そのために重要なものは内容だ。
とずっと思っていました。
もちろん、それは間違いではないと思っています。
しかし、それとは別に"見た目"という観点からのアプローチもできるのです。
ここでお伝えする見た目のアプローチとは、文字の形のことです。
フォントスタイルと呼ばれるもののことです。
フォントスタイルは、たくさん存在しています。
そして、それは表す内容をただ単におしゃれな雰囲気を作ったり、キリッと見せたりするだけでなく、
読み手にとって覚えやすいかどうかにも関わってくるのです。
まず、その前に簡単に覚えてもらうことについて簡単に説明させてください。
あなたは、何かを覚えるときどのように覚えようとしますか?
語呂で覚えたり、紙に繰り返し書いたり。。。
私は、そのもののが印象に残るように関連のあるものを連想して覚えることが多いです。
覚え方は、人それぞれ違いますよね。
ただ、覚えるためにしていることは共通しています。
何が同じかというと、頭を使っていることです。
覚えるために、必ず頭を働かせていますね。
ということは、覚えてもらうためには、読み手に頭を使って読んでもらうということが必要になります。
では、頭を使うとは、文字スタイルで考えると、どのような文字の形であれば頭を使って読みそうですか?
シンプルなゴシック体?
なめらかで見慣れている明朝体?
解読が少し難しく読みにくい書体?
簡単な書体や普段見慣れているものは読みやすく、サラッと読んでしまいますよね。
あまり頭を使いません。
一方で、あまり出会ったことのない書体や、少し難しくて読みにくい書体の方が、何の文字が書いているのかと考えて読みます。
つまり、少し読みづらい書体を使えば、読み手により覚えてもらいやすいように仕掛けることができるのです。
この内容は、ある大学で調査された結果ですので、信用できる内容です。
ただ、前回の内容にも、書かせていただいたように、読みにくい文字は読み手の頭を働かせるとともに読む気力を失わせる可能性もあります。
読む気力をなくしてしまうと、どんなによいキャッチコピーや商品の説明文を作っても、意味のないものになってしまいます。
読んでもらえなければ意味がありませんよね。
したがって、読みにくい文字で書くものは、重要なキャッチコピーや電話番号など、必ず覚えてもらいたい短い内容にだけ使うように限ることがおすすめです。
そして、あまり覚えてもらう必要のないような事柄や少し長い文章は、
読みやすい文字で書くと比較的読んでもらいやすくなるでしょう。
デザインは、全体的なものも重要ですが、
覚えやすさを考慮した文字の見た目にもぜひ気を配ってみてくださいね。
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①書体で行動を変えられる?
「シンプルにわかりやすく」
「Simple is the best!」
「一文は短く、読みやすく」
このような言葉をよく聞きます。
文章を書くとき、物事を伝えるときは
わかりやすく、読みやすくするようにとよく言われてきませんでしたか?
私は、幼い頃から文章があまり得意ではなく、一文が長くなってばかりいたのでよく聞き慣れている言葉です。
(今でも文章は長くなってしまうのですがw)
それで、読書感想文を書くときは、とても注意をしていたものです。
懐かしい思い出ではありますが、今でも文章は、何度か見直して推敲しないと不安にさえなるほどです。
さて今回は、伝えるときのわかりやすさについてお伝えしようと思います。
ただ、文章表現ではなく書体について。
ですので、ぜひ説明文やキャッチコピー、メニュー表などでお試しくださいね。
結論からはじめると、書体は、
◆行動を促すなら読みやすい書体を使う
◆商品をよくみせたい(完成までに時間がかかったことや手が込んでいることを表す)なら、複雑な書体を使う
そうすると、よりその意図を表しやすくなります。
行動を促すというのは、例えばエクササイズを促すときの説明文です。
何かのエクササイズに通っている方でしたらより想像しやすいかもしれません。
エクササイズを習ったあと、自宅でもできるように簡単なエクササイズ方法が書かれた用紙が渡されることがあると思います。
その用紙、または雑誌に書いているエクササイズ方法の説明文など
ぜひ想像しながら読み進めてみてください。
その説明は、読みやすい書体と複雑で読みにくい書体と
どちらで書かれていた方がやる気になりますか?
ある実験では、わかりやすい書体で書かれているものの方が、難しい書体で書かれたものに比べて
その内容が実行されやすいという結果が出ています。
実験では、ワークアウトで行うエクササイズの説明が書かれた用紙が使われました。
用紙の内容は同じにし、読みやすい書体と複雑なもの2種類を用意し、2つの被験者グループに渡して読んでもらいます。
その結果、読みやすい書体を渡されたグループは、難しい書体を渡されたグループよりも実際にそのエクササイズメニューを実行する確率が高かったといいます。
そして、その理由は、簡単な書体の方が情報処理や理解がしやすく、
被験者はエクササイズを実行するために必要な時間を難解な書体のもので読むより短く考え、実行しやすいものであると認識されたからだと研究されています。
ちょっと難しい説明ですが、わかりやすくて読みやすい書体は、読みにくい書体よりも内容が簡単に感じられ、読み手は行動に移しやすいということですね。
ただ、読みにくく難しい書体も、ものによって相手にプラスの印象を与える場合があります。
それは、例えばレストランなどのメニュー表です。
ここまでの内容から、読みにくい書体は、内容をより難しく大変なものだと判断されることはお分かりですよね。
しかし、メニュー表などでそれを目にすれば、
その一品は、読み手に苦労して作られたもの、大変なものだという印象を与えることになるので
その料理をより高度なものだと感じさせることができるんです。
そのため、高級なものや魂を込めて完成したようなものには複雑な書体を使うと、
それがより立派なものであるというイメージを与えることができるのです。
ただ、複雑な書体を使うときには、あなたがその書体を使った意図とは違うイメージが読み手に伝わりかねないので注意が必要です。
レストランのメニューの場合は、メニューを選んで注文するだけでよいのであまり問題はないと思いますが、
商品が電子機器などのようなものである場合、苦労して完成した商品だということを伝えたくて、複雑な書体を使ったとしても
読み手は、その説明を最後まで読んでくれなかったり、複雑で難しい商品だと認識してしまう危険性もあるんです。
ただでさえ苦手イメージをもつ人の多い電子機器などでは、商品の説明書きを複雑な書体で書かれていると
相手の中に難しい商品だというイメージを作ってしまいかねません。
また、難しそうな電子機器でなくとも、読みにくいと、単純に相手の読む気力を失ってしまうこともありますよね。
書体は、
◆わかりやすいものは
読み手の情報処理や理解を促し、行動も促す。
◆複雑で読みにくいものは
高度なもの・知的なものだとアピールする。
しかし、読み手に複雑なイメージを与えたり、内容を読む気力を失わせたりすることもある。
あなたが相手にしてもらいたいこと、伝えたいことなど
よく検討したうえで
ぜひ書体を使いこなしてくださいね。
次の回では、書体と覚えやすさの関係についてお伝えしようと思います。
よろしければ、またお付き合いいただけると嬉しいです。
〜〜〜〜〜
デザインを科学して、ムダになりそうなものへ新しい価値や売上を。
この内容は、あくまで脳科学の視点によるものですので、すぐに効果の出る確実な方法などとは捉えないようお願いいたします。
抹本