商品決定には傾向がある

 

★今回は、デザインに載せるべきメッセージについて★

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選択が難しい商品とかんたんな商品、あなたは伝えるべきメッセージを間違えていませんか?

 

 

〜選択の難易度で伝えることは変えるべき〜

あなたが商品を選ぶとき商品によってさまざまなことを検討すると思います。


靴を買うときは、靴のデザインやサイズをよく検討されるでしょうし

電子レンジを購入するときには、解凍機能があるかどうか、ワット数はどれぬらいか、サイズはよいか、掃除はしやすいか、自動調理機能はあるか、パンは焼けるかなど多くのことを検討されて決めることでしょう。

 

 

もちろん、商品によって検討事項はさまざまです。

 


今回のお話では「選択がかんたんな商品」と「選択が難しい商品」という言葉を使っていきます。


「選択がかんたんな商品」とは、歯磨き粉やガム、箱ティッシュなどのような購入を決定するまでにあまり検討事項がそこまで多くないもののことを指します。

 

反対に、「選択が難しい商品」というのは、家電製品や車、携帯電話などような購入を決定するまでにさまざまな検討事項があるもののことを指します。

 

 

さて、本題に入りましょう。


選択がかんたんなものと難しいものでは、お客さんに伝えるべきメッセージを変えた方がよいということがわかりました。

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人は意思決定をするとき、かんたん(単純)な意思決定の場合じっくりと時間をかけて考えた方がその人にとってより良い答えが見つかり、


難しい(複雑な)意思決定の場合は、あまり時間をかけずに直感で行う方がよりよい答えが見つかるとちうおもしろい研究結果があります。

 

それだけでなく、お客さんの意思決定の満足度も同じ具合。


検討がかんたんか難しいかだけを考えた場合、単純な意思決定ではじっくり考えて決めた方がお客さんの満足度も高く、

複雑な意思決定ではパッと決めた方がお客さんの満足度も高くなるというのです

 

ということは、パッケージやPOPでお客さんに商品情報を訴えるとき、商品によって伝える内容を変えた方がいいということになりますね。

 

 

選択がかんたんな商品には、商品の特徴を記します。

一方で選択が難しい商品には、商品の詳細情報というよりも、どちらかというとお客様の購入満足度NO.1などのようなシンプルのメッセージの方がお客さんの意思決定を促しつつ、満足度にもよい影響を与えることができるのです。

 


〜どの商品にどんなメッセージがいいか〜

ここまでお伝えした内容をもとに、具体的な例を挙げてみましょう。


--------検討がかんたんな商品---------

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まずは、選択がかんたんな商品の例から。


たとえば歯磨き粉。

歯磨き粉は、どちらかというと購入の決定はかんたんな商品だと言えますよね。


類似商品もたくさんあります。

最近では、歯磨き粉から得られる効果もさまざまです。

 


このような歯磨き粉の場合、メッセージは商品の詳細な特徴について記載するのがおすすめです。

歯周病に効く

・歯のエナメル質を〜

・〜によって虫歯になりにくい歯にする

・〜配合で口臭が気にならない


お客さんの嗜好に合うような情報がよいでしょう。

 


例えば、クッキー。


クッキーも購入までに検討することがあまり多くない商品ですよね。


クッキーなら例えば

米粉使用

・食物繊維を含んでいます

・おからで作った〜

・甘いものでほっと一息

・チョコレートにはポリフェノール入り


といったかんじです。

 


選択がかんたんな商品については、商品情報を載せて特徴をアピールするとよいでしょう。

 

 

----------検討が難しい商品-----------

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次に選択が難しい商品についてです。

 


例えば、車。

たくさんの付属商品や特徴がありますよね。


特徴を挙げてもらうだけでも多くの項目があり、それを教えてもらうだけで疲れてしまいそうです。

 

このようにどちらかというと検討が難しい商品の場合には、よりシンプルな質問がおすすめです。

 

例えば

顧客満足度NO.1の車

・この車に乗ったお客さんは長年愛用して次に購入するときも同じタイプを選ぶ

・今最も売れている

・〜(お客さんと同じような状況)の方がとてもよく選ぶ商品

など。


お客さんが購入するべきわかりやすくてシンプルなメッセージを伝えるとよいでしょう。


ただ、選択が難しい商品は金額もはるものが多いため、はじめのとっかかりや商品の決め手としてシンプルなメッセージがすすめですが、

 

やはりしっかりとお客さんの質問に答えたりお客さんの意思決定を確認したりして、よりよい商品決定に役立つよう情報を伝えることも必須です。

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加えて、人はさまざまです。

これに当てはまらない場合もないとは言えませんので、それだけは忘れないでいていただけると嬉しいです。

 


今回ご紹介した内容は、主に商品パッケージやPOP、パンフレットなどでご活用いただけると思います。


あなたが、このようなものをデザインするときは、ぜひこの内容を思い出してデザインの中に言葉やメッセージを含めていただけたら嬉しいなと思います。

 

〜まとめ〜

・検討の難易度で伝える情報を変えるとよい

→購入までの検討がかんたんな商品は、

商品情報を載せてお客さんがじっくり考えられるようにする。

→購入までの検討が難しいしい商品は、

シンプルでわかりやすいメッセージを伝えるようにする

 

これによってお客さんの商品決定を助け、より購入の満足度をあげられる効果が期待できる

 

 

 

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この内容は、あくまで個人の経験や学習によるものですので、すぐに売り上げが上がる確実な方法などとは捉えず、こんな考え方や方法もあるという目で読んでいただけると幸いです。

 

 

 

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