② 脳が恋するストーリー
★今回は、物語をデザインで活用するための工夫について★
前回、私たちの脳がストーリー(物語)を好きだということをお話させていただきました。
加えて、ストーリーは、DMやwebで利用されることが多いこともお伝えしました。
(ストーリーはブランディングでも活用されていますね)
詳しい内容はこちらから↓
(※前回の記事に移動します)
https://design-no-kagakusiki.hatenablog.jp/entry/2019/07/16
しかし、やはりどちらも文字が多くなってしまうため、ポスターのような主にビジュアル重視のデザインではあまり向いていないような気もしますよね。
そこで、今回は、ストーリーをできるまけビジュアルデザインで応用するために、おすすめの方法をお伝えしたいと思います。
〜物語をビジュアルで応用する工夫〜
まず、ポイントからご案内します。
〈ポイント〉
・情報をセリフ調に。
・想像を引き立てる材料を入れる。
大きくはこの2点です。
もちろんある程度の物語(話の流れ)は必要となります。
その内容に合わせて素材やセリフを入れていくのです。
それでは、詳しく説明させていただきますね。
-------情報をセリフ調に-------
まず、お客さんから「なにがあったかの!?」と思ってもらえるような物語の内容を伝えるためには、やはり文章が効果的です。
細かな動作や表現によって、より臨場感を伝えられるからです。
しかし、ビジュアルデザインでは文字が多いと見てもらえない可能性が高まりますよね。
見てもらえない=注目されない
となるため、同時にお客さんの脳が物語に反応してもらえない可能性も高まります。
それなら、何があったんだ!?と思えるようなセリフ(カギカッコにいれて)を2〜3つ程いれて、物語の前後の流れを感じ取ってもらいやすくする工夫を。
カギカッコを使うことによって「一文」というより「言葉」だと捉えやすくなるので、文の場合とは少し異なった印象を変えることができます。
これもねらいの一つです。
前後が気になるようなセリフ、臨場感が感じられるようなセリフがおすすめです。
文字数との両立が重要になるところではありますが、シズル感を出せるワードを入れたり擬音語や擬態語を入れたり、形容詞を入れてぐっと様子をわかりやすくしたり。
具体的に伝えることで、客さんが想像する内容も自然と臨場感ある内容になるでしょう。
ただし、やはりいくらカギカッコに入れるといっても、一つのカギの内容が長ければ、文の感じが強くなるためあまり意味がなくなります。
あまり長くならないよう、ご注意くださいね。
-------想像を引き立てる材料を-------
言葉のままですが、お客さんがあなたの物語を想像するにあたって、その手助けとなるようなアイテム(イラスト素材や画像素材)を入れましょう。
たとえば、靴を表すとなれば、できるけ具体的な靴のイラストを入れてみましょう。
靴でも、スニーカーやペタンコ靴、ヒール付きの靴がありますね。
さらに、ヒールのある靴ならヒールの高さやピンヒールのようなヒールの違いなどもさまざまです。
なかには柄のはいった靴もあります。
お客さんに少しでも想像を膨らませてもらえるように、ぼんやりしたイメージでなく少し具体的な素材がおすすめです。
〜たとえばこんな風にしてみては?〜
以上をまとめて、ひとつのデザインをつくるとしましょう。
たとえば、深海の水でつくられた化粧水のポスターを制作するとします。
今までの化粧水がなんだったんだと呆れてしまうほどの効果を期待できる新化粧水を表したいなら...
コメントは
「なにこれ...」
「この◯年間、損してた。◯年間のうちに差がついた」
「肌のシワに沿うようにしっとりと深海の潤いが入っていく」
「乾燥した手に水分が吸い付いて満たされるかんじ」
などを使ってお客さんには、自分が使ったらどんな感じになるかを想像してもらいます。
イラスト素材や写真素材では、
割れた鏡、床に落ちて垂れ出た古い化粧水のようなマイナスイメージのものを使って
何があったの?と思ってもらったり、物語に入り込んでもらえるような工夫を。
ほかに、地割れを起こした地面の画像素材や、濃い青色のボトルなど商品の効果や商品自体について表す素材を使ってイメージを一層膨らましてもらえる仕掛けを施してみてください。
この方法は媒体によって使いやすいものもあれば使いにくいものもあります。
しかし、このような考え方があれば部分的にだけでも、一つの考え方として工夫できることが増えるはずです。
ぜひ試してみてくださいね。
〜まとめ〜
ビジュアルデザインに物語を応用するために以下を工夫してみる
◆情報をセリフ調にしてみる
◆想像を引き立てる材料を入れる
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この内容は、あくまで個人の経験や学習によるものですので、すぐに売り上げが上がる確実な方法などとは捉えず、こんな考え方や方法もあるという目で読んでいただけると幸いです。
抹本