"欲しい気持ち"はそう感じる前に決められていた
今日は、"潜在意識"についての内容です。
まずは、こちらのご質問からお付き合いください。
あなたは、服を買うとき、パッと購入するものを決められますか?
決められる方は羨ましいです。
私は、優柔不断な性格で、さっと決めることができません。
さて、私を含む女性に多いかと思うのですが、
選択で悩んだとき、他の人に「どっちがいい?」と意見を求めるけれど、たいていは、本人の中で好きな方が決まっているという話はよく聞きますよね。
もちろん、そうでない方もたくさんいらっしゃると思います。
でも、個人的には、その話に対して同感するところがあります。
私は、悩んで迷ったあげく、自分の気持ちがよくわからなくなり、他の人に意見を求めることがあります。
私は、悩んだ果てに「どっちがいいと思う?」と聞くのですが、
それでもなんとなく、聞くまえから心の奥底でどちらにするか決めているような気がするのです。
意見を求めるのは、自分の決定を後押ししてほしいだけなのかもしれません。
なぜ、この話をさせていただいたかというと、
これは、人の"潜在意識"が関係しているといえるからです。
潜在意識とは、簡単にいうと、
潜在意識=私たちの無意識
です。
私たちが、毎日の生活のなかで考えること・気持ち(感情)・学習など、その95%が、意識よりもまず無意識のなかで行われます。
こんがらがってきそうなので、わかりやすいように、先ほどのお買い物の話で考えてみると
「自分はこれがほしいんだ」と自覚し、心のなかで欲しい気持ちが湧きあがってくる前に、
すでに「この服がほしい、買いたい!」と無意識で決めているということです。
このように私たちは、無意識の中で、多くのことを決めたり、考えたり、感じたり、学んだりしています。
ちなみにこの事実は、脳科学の学者さんの間で反対する人がいないと言われているほど、信じることのできる研究結果です。
認識と脳波のパターンの関係を測る実験によっても、意思決定のほとんどは、自分で意識するまえに、すでに無意識のなかで、それについて判断されているという結果もでています。
つまり、私たちが認識するもののほとんどは、すでに無意識で認識済みということ。
そして、その無意識のなかで、知らず知らずのうちに、ほとんどの事柄に対して、自分に必要かどうかなどの判断が下されているのです。
したがって、今まで私たちは人の意識に対して、デザインを使っていろいろアプローチしてきていますが、
そのアプローチは、人の脳の5パーセントという狭い範囲のなかで一生懸命行ってきたということになります。
または、すでに決定されたあとの状態の人に、「この商品はおすすめですよ」と
デザインを通して訴えていたということにもなります。
人の考えや気持ち、学習などはほとんどが無意識で行われます。
ただ、それは、「ほとんど」であって「全て」ではありませんので、
潜在意識に働きかけていないものはムダだということでもありません。
しかし、一生懸命考えて組み立てたデザインをどうせ使うのなら、
まだ、どの決定も下される前である95%の可能性に向けて働きかけるほうが効果がありそうですよね。
そこで、脳科学や心理学が登場してきます。
潜在意識へ働きかける大きなカギは脳科学や心理学だからです。
今日お伝えしたことで、脳科学や心理学がなぜデザインづくりに役立つか、
今日のブログを読む前よりなんとなくでもみなさんの理解につなげることができていたらうれしいなと思います。
私は、この脳科学と心理学を使って、脳の95%の潜在意識に働きかけて、よりものに付加価値をつけていくつもりです。
まだ発展途上ですが、これから、少しずつデザインづくりに役立つものを共有していくので、
ぜひご自分のなかで使えそうなものは試してみてくださいね。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
※この内容は、あくまで脳科学の視点によるものですので、すぐに効果の出る確実な方法などとは言い切れませんのでご注意ください。
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